chapter3《親友》

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最初はそんなに 強くなかった彼への気持ちも つき合っていると 好きになっていくのは どうしてだろう…。 私は彼と一緒に東京へ行く。 それを陽菜に伝えて、 陽菜への依存を断ち切ろう。 ―親友― そう、私たちは友達なんだから。 きっと消えない絆で 繋がっているんだから。 離れても大丈夫だよね。 秋が過ぎて冬がきた。 足早に年末行事はすぎ 新年がきた。 冬休みは短すぎて 私と陽菜が 顔を合わせることはなかった。 専門学校の友達は この時期にはもうほとんど 就職が内定していて、 早い子はもうサロンに 研修に行っている。 私も彼も年内に 新しい学校の合格通知を もらっていたから 2月から東京に行く予定にした。 行く前につけるけじめ。 陽菜へお別れの言葉を。 一生別れる訳じゃない… 私はそう自分に言い聞かせた。
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