chapter3《親友》

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私は1月の末。 東京出発 が一週間後に迫った日に 陽菜と久しぶりにご飯をした。 いつもどおりに 他愛もない話をした後、 私は本題に入った。 『私ね、2月から 東京に行くことになった。』 私は時を見計らって言った。 やけに店内に 私の声が響いた気がした。 陽菜は固まってしまった。 私の目をじっと見たまま…。 「…なんて言った?」 聞こえていたはずなのに 陽菜はオドオド聞き返してきた。 『私…やっぱり東京で 勉強しなおすことにした!! 春から向こうの学校に行くんだ。』 陽菜の表情が一気に曇った。 陽菜の口からため息がもれる。
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