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「それ決まったことなの…?」
『うん。
もう入学の手続きしたから。』
「そっか…頑張ってね。」
陽菜の作り笑いが
痛いほど胸に刺さった。
―私は大丈夫―
そう思っていた心が
少し揺らいだ。
陽菜は私を
友達として失いたくないんだ…。
私は陽菜に
そう思われるだけでも
幸せだと感じた。
「見送りいくね。」
そう帰りがけにそう言った
陽菜の表情は沈んでいた。
陽菜、本当はね…
私だって寂しいよ…
だけどね…
私はあなたに
依存してしまいそうで怖いから。
あなたを男の目で
見てしまいそうで怖いから。
ここで私はあなたから
独立しないと一人で生きて
いけなくなるから。
私も陽菜と同じように
あなたを友達としてみたいから。
……許してね。
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