chapter3《親友》

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「けじめだよ…。」 けじめ…? 『だって… ずっと伸ばしてた髪なのに…』 「関係ないよ… 樹里のためなら。」 陽菜の笑顔とは裏腹に 真剣な視線が痛いほど刺さる。 私のため? どういう意味だろう? 「樹里………私ね、 樹里に行ってほしくないよ。」 『…ごめんね。 もう決めたことだから。 私も陽菜と別れるのは 寂しいよ…。』 すると陽菜は 涙を流しながら私に抱きついた。 「…好きなの。 言えなくてごめんね。」 ―…えっ? 「私ずっと 樹里が好きだったんだよ。 女の子どうしだから 言えなかったけど…。 ずっと樹里の側にいたかった。 行かないでよ、樹里。 離れたくないよ…。」 私の息が上がった。 『…陽菜?』 私が押さえ込んだはずの 陽菜への気持ちが 溢れ出しそうだ。
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