chapter4《キャンパス》

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栄介とつき合いはじめて 1年と6ヶ月。 同じ高校を卒業してから もう1年になる。 つき合ってから 1ヶ月記念の日に買った お揃いのシルバーリングが だんだん古くなっていくのを 感じた。 それぞれ春休みに入って 会える時間は 増えるはずだったのに… バイトだサークルだって 栄介は忙しい人だ。 私のこと 少しは考えてくれてもいいのに。 誘うのはいつも私のほう。 なんだか空しくなっちゃうよ。 それでも 栄介と会えた日は嬉しくて、 今までの寂しさなんて 吹っ飛んじゃう。 だからどんなに会えなくても 我慢ができるんだと思った。 あの優しい笑顔を向けられたら …何にも言えないよ。
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