第一章

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「ひゃぁぁっ!!」 なんと男が目覚めていて、ムクリと起き上がったのだ。 男はさっきまで寝ていたとは思えないほど元気になっていて,傷もほぼ治っていた。 見慣れぬ景色のせいか,男はかなり動揺していた。 かと思うと,敵意に満ちた,鋭く冷たい眼差しで2人を睨み警戒した。 「お前か!?お前が俺を助けたのか?」 ものすごい形相(ギョウソウ)でたずねてくる男に,2人は一瞬ひるんだが, "コクリ" とだけうなずいた。 「お…お前等,何者だ!ここはどこだ!一体なぜ…」 「まあ落ち着け。」 興奮して,たくさんの質問を浴びせてくる男にドクターがストップをかけた。 「お互い不思議に思っていることは山ほどある。一つずつ答えていこう。まず自己紹介からだ。わしはこの家の主だ。このチビからは,以前に医者をしていたことから〝ドクター"と呼ばれている。そしてこっちのチビは…」 「飛優(ヒユウ)だよ!!!夏威 飛優(カイ ヒユウ)!!」 少年がドクターの言葉をさえぎった。 「でね、ここはね、小さい小さいとっても小さい島。僕達の他には誰もいないんだ。」
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