3人が本棚に入れています
本棚に追加
「ひゃぁぁっ!!」
なんと男が目覚めていて、ムクリと起き上がったのだ。
男はさっきまで寝ていたとは思えないほど元気になっていて,傷もほぼ治っていた。 見慣れぬ景色のせいか,男はかなり動揺していた。
かと思うと,敵意に満ちた,鋭く冷たい眼差しで2人を睨み警戒した。
「お前か!?お前が俺を助けたのか?」
ものすごい形相(ギョウソウ)でたずねてくる男に,2人は一瞬ひるんだが,
"コクリ"
とだけうなずいた。
「お…お前等,何者だ!ここはどこだ!一体なぜ…」
「まあ落ち着け。」
興奮して,たくさんの質問を浴びせてくる男にドクターがストップをかけた。
「お互い不思議に思っていることは山ほどある。一つずつ答えていこう。まず自己紹介からだ。わしはこの家の主だ。このチビからは,以前に医者をしていたことから〝ドクター"と呼ばれている。そしてこっちのチビは…」
「飛優(ヒユウ)だよ!!!夏威 飛優(カイ ヒユウ)!!」
少年がドクターの言葉をさえぎった。
「でね、ここはね、小さい小さいとっても小さい島。僕達の他には誰もいないんだ。」
最初のコメントを投稿しよう!