第一章

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ふいに呼ばれた飛慰也は飛び起きて,声の主を探す。 後ろに気配を感じて振り返ると、そこには息を切らした飛優が “ハァハァ” と荒く息をしていた。 驚いた飛慰也は飛優に落ち着くように促し,質問をした。 「なんでここがわかった?どうしたんだよ?ドクターの所にいなくてもいいのか?」 「ドクター……ドクター……ふぅ……。ドクターには言ってないけど,いつも色んなところを探検してるから大丈夫だよ。ドクターだってどうせいつもの事だとおもってるよ。で,ここの場所がわかったのはね…」 少しつまって,さっきのことを言うべきか言わないべきか迷った。 あの感覚は何度か経験したことがあったのだけど,言って怪しまれることはないか…と少し不安だったのだ。 何せ,小さい頃からこの孤島にドクターと二人きりで住んできたのだ。 他の人とかかわりをもつのは今回が初めてだ。 「おい,なんだよ??」 飛優の言葉の続きが気になって仕方がなくなった飛慰也はイラ立った様子で聞いた。
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