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「えー、なんか嘘っぽい」
「まぁまぁ、試してみなって。もしかして……実はちょっと怖かったりする?」
横から口を挟んだ加奈は、いじわるそうに微笑む。
「誰がよ。どうせまた作り話でしょ。あなたたちそうゆうのうまいもんねー」
ハナは負けずに言い返し、内心で呟く。
誰がそのくらいで……。わたしが怖がりなの知ってるくせに。……まぁ、やるしかないか。
記憶していた番号を携帯に打ち込んだ。あとは通話ボタンを押すだけだ。
そんな呪いの番号じみた作り話を、信じようとは思わないが、人一倍怖がり屋のハナにはかなりの勇気が必要となる。信じてなくともやはり怖いのか、手がわずかに震えた。
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