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薄暗い部屋の中心に、短い蝋燭が一本立っていた。
とても狭い部屋だったが、灯りがその蝋燭しかなく、部屋全体は見えなかった。
その部屋に男が一人いた。この部屋に来るまでの経緯は全く覚えていなかったが、酒を飲んでいた訳ではなさそうだった。ただ、頭はぼーっとしていた。
短い蝋燭は、1分足らずで燃え尽きようとしていた。
ぼーっとした頭で男はただ、炎と、さらに短くなってゆく蝋燭を見つめていた。
そして蝋燭の寿命が尽き、炎がフッと消えた瞬間、男は目を覚ました。
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