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「ナミ!」
名前を呼ばれて振り返ると,一瞬で肩に担ぎ上げられていた。
「ちょ,ちょっとルフィι!」
ぐんぐん過ぎていく景色を目の前に,私は彼の背中を叩いて止まるよう抗議する。
「どうした?」
けれど,全力疾走を続ける彼は,軽く振り向いて私に訊ねるだけで,止まるどころか更に加速した。
「それはこっちの台詞よ!」
「…海軍に追われてんだ。
逃げるしかねえだろ?」
「え…かい…ぐん?」
彼は走りに走って,街中を過ぎて森の中,海辺に向かって走り続ける。
人気のない波打ち際まで来たところで,やっと私を降ろしてくれた。
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