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「神将が気温に左右されないことくらい知っているだろうが。
だが…」
「うぉっ!?」
そう言いつつも,物の怪を抱き上げる勾陣。
驚く彼を無視して,そのまま膝の上で抱き抱えた。
「もしかすると寒くなるかもしれないな。
しばらくこうしていろ」
「だから俺は温石じゃない!」
文句を言いながらも,自分の膝の上に収まっている物の怪の頭をもう一度撫で,勾陣は再び視線を夜空に戻した。
物の怪もそれに倣う。
二人の頭上に一筋の星が流れた。
やっぱりこの場所は好きだ,と改めて心に思う勾陣だった。
☆おまけ☆
「いつになったら気付いてくれるんだろう…もっくん達」
「当分の間は無理だろう」
「騰蛇と勾陣なら気付くと思うのですが…」
「二人の世界に入ってるんじゃないのか?」
一部始終,二人の様子を遠くから見ていた昌浩,六合,天一,朱雀達だった。
END
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