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「すみませーん!!
…ボール、拾ってくれますか!?」
そうあたしに
ボールを拾う事を促す人間は
走りながら
あたしに近付いて来た。
「えぇ…どうぞ」
あたしは素直にそのボールを
拾って走って来た相手に
渡そうとしたわ。
そして、距離が縮まって
漸く相手の顔が見えたときに
あたしの胸が高鳴ったの。
だってね、その人ったら
浅倉 劉だったのよ?
すごいわよね!
もう、神様が作ってくれた
機会なんだって信じて
あたしは感謝したわ。
「有り難う御座います。
怪我、しませんでしたか?」
「い…いえ、
あたしは大丈夫です」
「それなら良かったぁ…。
それじゃ!」
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