恋焦..

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    あたしの帰る場所は 自分が眠るあの椿の木。   元より 人間じゃないあたしは お腹も空かないし 人間が求める“家”って 物にも興味がない。     人間ってたまに 分からないのよねぇ…‥。     だからあたしは 雨の日も晴れの日も 寒い日も暑い日も ずっと椿の木の下に佇む。   濡れたって構わない。     …そりゃ、今は人間の姿だから ずっと木の下にいて 雨に濡れたりしてたら 気味悪いかもしれないけれど   …植物の習性は 簡単には治らないのよ。     そして昼間は彼が良く サッカーをしているあの場所に 彼を見に行く。   これが最近の日課かしらね!    
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