序章..

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    ━━…ポツポツ     気付けば、あの大雨は いつの間にか止んでいた。     『…やっと止んだみてぇだな。 そんじゃ帰るかな』     そして劉はチラリとあたしを 見たの。     『相手してくれてサンキュ。 お前のお陰で退屈しなかったよ。…って俺一人で喋ってたけど。…じゃあな』     それだけ言い残して 去って行ったわ。     …‥別に、特別格好良い訳 じゃないし、 何かをしてくれた訳じゃない     …だけど何故か ここ何日間か彼の事が 頭から離れなくて。     あたし、惚れたみたいなの。 浅倉 劉に。   単純な女でしょ?     ううん、それ以前に 人間に恋した植物ってどう?   傑作よね。  
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