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黙っていても埒が明かないので、正直に告白した。
「FFずっとやってました。スイマセン」
そう返答した瞬間。
周りの空気から和やかさが消え去り、怒気をはらんだ空気へと変わった。
「しらばっくれてんじゃねぇよ……!!」
突如、胸倉を掴み、僕の体を体育館の壁に押し付ける鷹虎。
すげぇ痛い。
でも、それ以上に―――怖い。
そして、シリアスだ。
ふざけたつもりもしらばっくれたつもりも毛頭ないが、鷹虎がキレたことだけは確かだった。
「てめぇは!……てめぇは、夜中、街を徘徊してただろ!」
そんな事はしていない。それではただの危ない人になってしまう。鷹虎の予想外の怒りに対しても、まだ頭は冷静だった。
そして。
鷹虎は僕に言葉をぶつけた。
衝撃的で。
その一言で、日常なんてあっさりと置いていってしまうような、そんな言葉を。
「そして………俺の彼女を―――麻美を!!殺したんだろ!!」
こうして―――コイツは、僕のあくまで日常の範疇にあった、非日常すらも――――完璧に、完全に、ぶち壊した。
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