第六章  鷹虎刹鬼くんの日常①

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  まだ来ねぇのか……。おせぇな。 どっか、店にでも入ってた方がいいか? いや、それはそれでめんどくせぇ。 喫茶店とかに一人で入んのは嫌だしな。 つーか………暑い。 溶ける。8月だからしょうがねぇといえば、しょうがねえが。 地球温暖化の進行がやたらと早いせいだ、きっと。謝れ、人類。 いや……俺がさっきまで運動してたせいか?ま、どっちでもいいが。 考えるのもめんどくせぇ。どうせ俺はバカなんだ。気にする必要もねぇ。 ………つーか、あいつはまだ来ねぇのか。 いっつも、いっつもだ。 俺はからかわれてるだけなのか? そう考えると、癪に障る。 お、来た。噂をすればなんとやらだ。 「おはよー!いやー!寝坊しちゃってさ!セッちゃんも、相も変わらず馬糞みたいな臭いまき散らしてるみたいでひと安心。待った?」 朝倉麻美。 一応、俺の彼女だ。考えてる事はよく分からんが、面白いやつだ。 昔は、近所に住んでて一緒に遊んだ中だ。 いわゆる幼なじみ。 昔はこんな感じでは無かったが……いつからだったかは覚えてない。 付き合ってから、もう3年くらいになる。 「自分の彼氏をここまで貶めるのはお前ぐらいのもんだな……とりあえず……30分くらいか?かなり待った。つーか、お前はこの間もその理由で遅れたろ。少しは直す努力をしろ」 「いやー。休日ってさー、こう、まったりしてるじゃない?だから、ついつい寝ちゃうんだよねぇ。まったり日和ってやつ?」 「殴るぞ」 「やだー。セッちゃんこわーい。そんなんじゃ、みんなから嫌われちゃうよ?」 「話題を逸らすな。つーか、既に周りからは避けられてるから、特に気にしねぇよ」 最近は、喧嘩のし過ぎでかなり近隣からは目を付けられてるみたいだが。絡まれる率も高くなった。今朝もだ。
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