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「そう言わずに。もっとフレンドリーになった方がいいよ。そうした方が感じいいし」
「俺がニコニコしてたら、気持ち悪いだろ?」
「そうだね。気持ち悪いっていうか死んで欲しい」
「………とにかく遅刻に関しては、謝れ」
「さっき謝ったけどな。あ!そういえばセッちゃん、ドSだったっけ。じゃあ今度、あたしがわざわざメイドのコスプレして、謝ってあげよっか?申し訳ありませんでした、御主人様……って!」
…………ゴッ。
「いったー!なんで殴るの?」
「お前がバカな事ばっか言ってるからだ」
「冗談だよぅ………でも、ちょっと想像したでしょ?」
…………………ゴッ。
「痛いって!何なの、もう!セッちゃんのムッツリスケベ!」
ちょっと待て。それは無いだろう。どちらかといえば、オープンの方がいい。
「………と、とりあえず、行くぞ。今日は映画か?」
「あ、話題逸らした……まぁ、いいけど。今日はね、前から見たかった映画があるの。それも、原作が良くてね…………」
「分かった。行こう」
「あ、話聞いてないでしょ!だから……」
説教臭いのは相変わらずだ。ここだけは、昔っから変わらない。
他人の説教は聞かないくせに。要領のいいやつだ。全く。
「……で………になってるんだよ!凄いよね!………あれ?セッちゃん、怪我してるよ。頬のとこ……あ、もしかして…また喧嘩したの?」
バレたか。相変わらず、変に目ざといな。
「してねぇよ」
「嘘つき。喧嘩はもうしないってこないだ言ったのに」
俺の否定は無視か。
俺の嘘、そんなにわかりやすいのか…?
「………絡んできたのは、向こうだぞ」
「向こうからだろうと、何だろうと、喧嘩は禁止。分かった?」
「…………分かった」
「よし。じゃあ、行こっか」
コイツは…ホントに俺の事心配してんのか?
わかんねえ奴だな…ホント。
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