第三章  坂崎コウ君の非日常②

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あぁ。 ナポレオンぐらい傲慢になりたい。 これほど傲慢になれれば、今の状況はなかっただろうに。仮定法。 そして、今の状況を振り返る。カエル。 授業。 うん。数学のつまらん授業だ。いつも通り。 天気。 晴れである。現在が10月という事を考慮すると、大分暖かい。昼寝日和だ。 持ち物。 これまた、いつも通り。枕もあるし。 周囲の状況。 まぁ、話している者もちらほら見受けられるが、総じてみんな真面目に授業を受けている。問題なし。 周囲(隣限定)の状況。 うん。原因はこれに尽きるな。 もうね。空気が最悪。一酸化炭素が彼の体から出てるとしか思えませんよ。 少しでも身動きしたら、喰われそうな空気。誇張表現無しに。 全てはこの、デッカくて、目つきが悪くて、ちょっぴり怖い奴のせいだ。 あ、こっち向いた。 その動作と平行して、目を逸らすチキンが一匹。チキンが二匹。 やだ…あの子………まだ見てる……物凄い眼力を込めて見てる。 前言撤回。物凄く怖いよ鷹虎君いやさ鷹虎様。許して下さい。教科書あげるんで。 そんな僕の願いが通じたのか、視線を戻す鷹虎。 こんな学校生活イヤだなぁ………。 平穏・普通・安楽がモットーだったのに。 はぁ………。 そんな事を考えていても、授業は進む。
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