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春のぽかぽかとした温かさから夏の暑さを感じる昼下がり。ジャックはうとうとと昼寝をしていた。
"ジリリリリリッ"
玄関の呼び鈴が鳴る音だ。ジャックは重たい体を起こして、玄関にでた。そこにいたのは、使い古した制服に身をまとった配達員がいた。
「ジャックさんですね。電報です。」
ジャックはそれを受け取り気はすすまなかったものの、何か惹かれるものを感じ取ったのか、すぐに読み始めた。
[ジャック様 このような形で伝えることを失礼します。私は今、この時も命を狙われております。]
ここにきてやっとジャックは目を見開いた。
[私はとある会社の社長を務めているのですが、つい先日に私は脅迫状を受けとったのです。最初は単なるいたずらなのかと思ったのですが、ここのところ妙な出来事が頻繁に起きてしまい、さすがに心配になりました。もし御迷惑でなければ、一度我が社に訪れてはくれませんか?
○○○○-○○○○
カビィ・ボルト]
「カビィ・ボルト・・・・・・・・」
ジャックにはその名前に聞き覚えがあった。カビィ氏といえば、今やリゾート業界では五本の指に入るほどの有名な会社の社長である。新聞には前社長のジーノ・マロのあとを継いで大成功を収めた偉人として掲載されていた。
「ここからなら、一時間もかからないか。」
こうしてジャックはトランクをもってでかけた。その時からすでに計略がすすんでいるとは知らずに・・・・・
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