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バイトリーダーとして私は出来るだけ頑張った…だけど、重大な問題にぶつかった…給料が高くなってしまった…母親の扶養から外れてしまう…。
バイトでいるのは限界だった。
柴原が異動してから二年後の事だった……。
マネージャーに呼び止められた…。
「裕香さん❗新しい店長に挨拶して❗」
私は一瞬はっとした…。
「初めまして。須賀野信長です」
その姿は柴原に似ていた…後ろ姿なんかは瓜二つだった……。
もちろん、須賀野店長も結婚していた…柴原よりも年上の49歳だった……。
私は須賀野店長に柴原の影を見てしまった…目で追ってしまう……。
柴原にそっくりだと…それだけだった…。
須賀野店長はどちらかといえば保守的…柴原は好戦的なタイプだった…。タイプは全然違う…。
まぁ…特別な感情は持たなかった…。
須賀野店長を見ると、柴原を思い出して…イライラした……。
せっかく忘れかけていたのに。あぁ…また……柴原を思い出してしまう……。
「裕香さん?どうかしたの?」
須賀野店長は私に笑いかけてそう言った。
私は須賀野店長に一瞬睨み付けた…。
「何でもない。」
すると須賀野店長は「気に入らないな…私が何かしたのか?」
いや…何もしてない…あなたの…存在が……私の気持ちをかき乱すんだ…。
「すいませんでした。」
謝った…露骨に嫌な顔をしたのは私だから…怒られても…仕方なかった……。
もちろん怒っているだろう…。そう思って顔を上げた…。びっくりした……。
須賀野店長は「挨拶はきちんとしてね」
ニコッとして、去っていった…。
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