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「…っ、ひ、ぃ!」 引き攣った声が喉元から絞られる。地下室に通じる様に、梓の背後は暗闇へと続く階段が出来ていた。 混乱する頭を必死にフル回転させながら扉の取っ手を掴もうと手を仰いだが、既に遅し。ぼんやりとした外の光がどんどん遠ざかっていく。 ーあぁ、あたし此のまま背中を打って死んだりするのか。 頭がパニック状態になった分、直ぐに脳は冷静さを取り戻した。嫌でも全神経が背中に集中する。 どすん、と鈍い音と共に何かしらのざわめきが梓の耳元へと届いた。 「痛、い。あれ、あたし死んでない…?」 ゆっくりと慎重に起き上がり背中を撫でる。ずきずきと確かに痛むものはあるものの、死んでは居ない様だった。
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