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「…2010年、東京から始まって日本は政府組織にあった、国家機密のロボット開発・研究会社バーロエディオというロボットが暴れ出して今地上はロボットだらけだ。」 「其処のロボットは人間の体温や匂いまで全部感じ取って、片っ端から殺していくんだ。此処は簡単に言えば防空壕みたいなものなの。」 「生き残った人間は此処で生活してる。もう地上で人間は生きられない。生きているのはロボットと組み込んだ『殺してはいけない人間』ーつまり作った人間達だけが生きてる。」 「学校や公民館とか、そういう施設は全部壊された。残ったのはバーロエディオの会社と、関係する機器の会社だけしか無い。もう、枠だけなんだ。」 「…梓ちゃんはね、初期のロボットに通学中殺された。梓ちゃんを庇った私の旦那と一緒に、死んだのよ。」 嗚咽を零しながら松野は締めくくった。あの言葉がどういう意味であるのか、やっと理解した。皆の洋服がボロボロなのも、外に行けないからだ。
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