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教師に席を指示され、永遠は指定の黒革の鞄を手に席に着いた。
一時間目は自習らしく、編入生に興味津々の生徒たちは一気に永遠の周りを囲んだ。
あれ程遠回りに近付くなと言ったのに、金持ちには通じないのか。
と内心毒づきながら永遠は眉をしかめた。
「ねぇ、天羽間さんてどこから来たの?」
「永遠っていい名前ね」
「恋人はいる?」
「俺達のサークルに入らない?」
立て続けに浴びせられる質問の嵐に、永遠はますます気を重くしたが、周りは何所吹く風。
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