出逢う

8/21
前へ
/75ページ
次へ
「私は進んでこの学校に馴染む気は無い。従って貴方たちの質問に答えるつもりも無い」 ぞんざいに言い放つと、周りは漸く理解したのか、質問を止めた。 そして嫌でも悟らされる。 彼女は正真正銘の、 “一匹狼”なのだと。 永遠を囲んでいた人だかりは次第に消え、各々席に着いた。 明日から嫌がらせを受けるかもな‥‥ それでも、永遠が独りを好む理由があった。 焦りのような慣れのような、葛藤を感じて、手元にあったやたら小難しい小説を広げた。 周りがその仕草に、また惹かれたのに気付かず。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

32人が本棚に入れています
本棚に追加