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編入した日以来、嫌がらせを受けることなく永遠は日々を平和に過ごしていた。
それまでの日々が、嵐の前の静けさだったと知らずに。
クラスの生徒たちは性懲りもなく永遠に接し続けた。
心を閉じていると感じたのか、
それを見ていられないのか、
永遠が反応するまでアプローチを続ける生徒たちに、永遠は渋々反応するようになった。
そんなある日。
永遠はあのやたら小難しい小説を広げて、周りからの接触をシャットアウトしていた。
「天羽間さん、いるかな」
低くてよく響く声が教室に木霊する。
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