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「失礼します」
保健室に入ると、涼介が嬉しそうな顔を一瞬だけして、またふてくされ顔になる。
「夏木さんと小林君どうかしましたか??」
「奏さんが、頭痛いって言ってるんで連れて来ました。」
私のかわりに、小林君が言ってくれた。
「熱計ってもらえる??」
先生は、私に体温計を渡す。
私は、ブレザーを脱ぎワイシャツの首元から体温計を腋に挟む。
私を見て、あきらか不機嫌な涼介。
「小林君もう大丈夫だから、君は教室に戻ってください。」
「わかりました、あっ奏さん!カーディガン返してもらうの、いつでもいいですからね」
一言だけ言って、あっさり帰って行く小林君。
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