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「...あ、そっか。」
飛んでくる物がやんだと思ったら、陸はケタケタと不気味な笑い声をあげた。
「あんたが居なくなれば....フフフ」
陸は自分の鞄の中をゴソゴソとして何かを取出した。
鞄から取り出したそれは、鈍く光る鋭利な刃物。
「...や、いや、やめて、陸」
陸は相変わらずけたケタケタと不気味な笑い声をあげて近寄ってくる。
近くにあった物を投げ、必死に抵抗するが陸はそれを避け、ゆっくりと近寄ってくる。
なんとかドアの後ろまで後ずさりをし、逃げようとするが、ドアが開かない。
「.....開かない」
何故開かないのか分からないが、いくら開けようとしても開かない。
すぐそばまで来た陸は、刃物を振り回し、襲ってくる。
「.やめて..お願い..誰か助けて...」
必死に抵抗しながら叫ぶ、こんな校舎のはしにある教室になんて誰も来るはずないのに。
「...あんたが死ねば、あんたが死ねば。」
陸は必死に刃物を振り回す、腕や頬に小さな切り傷がお互いにつく。
「....涼介、助けて」
大きな声で叫ぶと同時に、ドアが蹴破られた。
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