867人が本棚に入れています
本棚に追加
/924ページ
「奏ちゃん!メリークリスマス&ハッピーニューイヤー!!」
あの事件から1週間
ショックで寝込んだり、あの事件でバタバタとしていて出来なかったクリスマスパーティを今皆で私の家で開くことになった。
あれからしばらく外に出る気になれなくて、部屋に引きこもっていた
そんな私を心配して、涼介が皆を呼んでくれたのだ。
「...奏」
涼介が私の手を握ってくれた。
「...ごめんね、私だけ上手く笑えなくて。」
いまだに陸に刃物を突きつけられたあの瞬間が忘れられなくて
夢でうなされるし、恐怖感がぬけない。
「大丈夫、無理して笑わなくてもいいよ、ゆっくりまた笑えるようになろう。」
そう言って、涼介は私の頭を撫でてくれた。
皆もそばによってきてくれた。
「奏、こっちだよ。」
美琴が私の手を引き、ソファーの方へ引っ張る。
「奏、久しぶり。」
ソファーには、大きくなったお腹を撫でながら微笑んでいる空ちゃんがいた。
「もうすぐさ、産まれるの、早く会いたいなー。」
とても穏やかな表情で愛しそうにお腹を撫でている。
最初のコメントを投稿しよう!