5人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
繁栄期を物語るかのようにそびえ立つ古城。
今となっては当時の姿を知る者は居ないが、城門に施された装飾からかなり栄えていたであろうことが窺える。
外界からの侵入を拒むように城を覆う茨は、城門まで蔦が絡み、好き放題に伸びきっている。
今ではすっかり廃れ、寂れてしまった古都――ラピスルーン。
人目を憚ろうと謀る魔法使い達の集落で、唯一繁栄した都。
他の魔法使いの侵略とも、家臣の裏切りとも騙られるが、没落の真相は不明のままであった。
――そして、城主の生死も。
最初のコメントを投稿しよう!