32人が本棚に入れています
本棚に追加
子供たちというのは、怖いお話が大好きなのです。
ですから、桑田先生の子供たちに対する人気は絶大でした。
学級委員の橘君に、
「みんなが、ちゃんとお勉強してるかどうか」
『見張っておくように!』と、言い付け、河馬か、犀か、象か、マンモスのような、膝も、ふくらはぎも、足首も、見分けのつかない太い脚の先に、これもまた不釣り合いな、赤い小さな、可哀想なローヒールのパンプスを踏み潰しながら、仁木先生は、ドタドタと大きな足音をさせて出て行ったのです。
最初のコメントを投稿しよう!