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そして平成十七年五月。
雅は六月の前半に迫った文化祭に向けて活動をしている。
最後の文化祭。
雅達三年生は、自分で詩を作ったり、好きな歌詞等を用いて、それに合った写真を撮るという各個人の作品を作った。
雅は大好きな龍治の詩を沢山作っていた。
雅はその中から、表現しやすそうな詩を選び、撮影を進めた。
この作品を通じて、皆に人の大切さを分かって貰いたいから…
これから雅や家族は龍治のいない環境に耐え、生きていかなければならない。
しかし彼等の心の中から、龍治と言う存在が消えることは決してない。
いつまでたっても龍治は人々から愛され続けるのだ。
そして、さくらもまた、龍治以上の愛情を受けながら生きていくだろう。
貴女は愛されている。
貴女は必要な存在なんだと…
雅の願いはただ一つ。
これ以上、私のような経験をする人が、現れませんように…
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