血溜まりの中で

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…気が付くと、僕はどこかに横になっていた。 そして、僕の顔を心配そうに覗きこんでいる女の子がいた。 僕が目を覚ました事に気付き、慌ててどこかへと走っていく。 …僕は身体を起こす。 と、服が妙にゴワゴワしている事に気付いた。まるでお父さんのワイシャツみたいだ。 …そこで見なきゃよかった。 白かった僕の服は、半分が茶色になっていて半分が真っ赤だった。 …ドラマみたいにあの時の映像が頭に浮かんだ。 真っ赤な水溜まり、動かないお父さんとお母さん、その二人を笑いながら蹴る人… 「ぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああっ!!!!」 …僕はまた気を失った。
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