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今になってこの事を思い出すと、おかぁはまた不安な日々を過ごしていたのだろうと思う。
私や妹にはみじんもそんな素振りを見せなかったけど、病院で仲良くなったみんなは入退院を繰り返し、会う度に元気になっていく。
おかぁは…
腫瘍マーカーの数値は減ってきていても、一向に小さくならない肉腫。
息切れし…
めまいがすると吐き…
ふと未来が見えなくなった時もあるだろう。
じぃーじも仕事や友達との付き合いで、おかぁの所へ来ない日も増え、余計に不安な夜を過ごしていたと思う。
それでもおかぁは、毎朝私が行くと笑っていた。
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