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2003年11月…。     いつものようにおかぁの仕事が休みの日、実家に行こうとしていたら、その日は用事があるからと断られた。       『何の用事なん?』   と聞いても笑って教えてくれない。       『じぃーじとどっか行くんやろな~。』   と、私はそれほど深く考えていなかった。           そして休みの日…。     やっぱり気になって携帯にかけてみる。   が…つながらない。 電源すら入っていない。   『電源切って行かなあかんとこってどこやろう…。誰かのコンサートにでも行ってるんかな…。』       この時も私はまだ気付かなかった。     お昼を回ってしばらくしたら携帯が鳴った。   !! おかぁからだ。     『もしもし!電源まで切ってどこ行ってたん??』 と聞いても、   『あんた家に居てるん?』 とだけ、おかぁは聞いてきた。   『おるよ。』 と言うと、じゃあ行くわ!と言って電話は一方的に切られる。     『一体なんやねん!!』 と思いながら、来るのを待っていた。
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