遺作

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うちの実家は、元々呉服屋をやっていた。     おとんが着物を売り、売れた着物をおかぁが縫う。   それで生活をしていた。       おとんが死んだ後もおかぁは1人で商売をしていたが、景気も悪くなり着物が売れなくなった為に、病院へ働きに行ったのだった。           それでも私が結婚する時には、 『ちゃんと用意しとかなお父さんが怒って来る。 嫁として恥かけへんようにせなあかん!』   と言って、嫁入りの時に一式用意してくれていた。             その中に結婚式用の物もあると言う。        
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