真夜中のエンカウンター

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   男の左手が未央に伸びる。 「君は‥‥」 「っ!」  反射的に体を後ろへ傾けた。  ここに居てはいけない気がして、急いで体を反転させる。  次の瞬間にはもう走り出していた。 「あ、」  後ろで男が何か言うのが聞こえたが気にしてはいられない。  早く、早くと脳が急かしている。  未央はそのまま逃げる様にしてその場を去った。  これが二人の出会いになるとも知らずに。  
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