LOSTエンジェ第二章・消えた天使

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ハルトは切りかかろうとした。 だがハルトは動きを止め、影移動でシストから離れる。 ハルトは影のせいなのか、黒い涙を流しながら言う。 「…お願いだ…もとのシストに戻ってくれよ…」 それに対してシストはクスッと笑い言う。 「無理だな。オレはこの力が楽しくてしょうがないんだ! オレの力を見て怯える奴の顔を想像するだけでドクドクするんだ!! オレを止めたいならオレを殺してみろ!!!」 「…オレはオマエを殺したくない…」 「ならオマエはオレに殺されろ。 そして後悔した顔を見せてくれよ」 ハルトは無意識に叫びながら鎌でシストに切り掛かる。 鎌はシストの身体を切り裂いた。 手応えはあった。 だがシストはギロリとした目でハルトを見て笑う。 影の鎌が灰となる。 「…通用しないと何回いえば済むんだ…」 ハルトは絶望し、全身の力が抜ける。 シストがその隙にハルトを押し倒し、トドメをさそうとする。 「空から見てな…」 だがシストは思い出が拒むのか、一瞬だけ動きが止まった。 「ぐっ!なんで殺せない!?手をこのまま下ろすだけなのに、簡単な事なのに…なんでだよ!!」 その一瞬がハルトの生死を分けた。 突然シストとハルトのいる家の近くで竜巻が出現する。 竜巻はシストに直撃する。 当然ハルトも竜巻に吹き飛ばされてしまった。
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