LOSTエンジェ第三章 消えた友情

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シストが自衛隊を襲ったというニュースの後、再び緊急速報が流れた。 それはシストからの生電話が繋がったというものだった。 ミライはそのニュースに注目した。 その頃、辺りはもう夜だった。 だがハルトのいる東京B1区は正反対で昼だった。 「なぁ…ここ夜ないのか?」 「ここはずっと人工太陽炉で照らされてるから夜…ないんだ…私も夜見たことない…」 ハルトは疑問に思う。 「だったら…上に上がればいいだろ」 「上に上がりたいけど…上がれない…。ここに生まれた者は上に上がるのにパスポートがいるんだ。」 「そっか…」 そして話しをしていくうちにエレベータのある場所まで着く。 エレベータの前には四人のガードマンが立っていた。 「パスポートを拝見します。」 アヤネはガードマンに話しかける。 「この人は上の住人です。事故でここまで流されたみたいなんです。どうにか上に上げれませんか?」  「ではこちらの機械にお座りください。スキャンします。」 ハルトは機械に座りスキャンをした。 「わかりました。あなたを上に上げましょう。」 そう言うと、エレベータの扉が開く。 ハルトはケータイの電波が三本になった事に気が付く。 ハルトはミライに電話をかける。 そしてミライのケータイが鳴る。 「ハルト!!?」 ミライは急いで電話に出る。 「おい!ハルト!?生きてんのか!?」 「…うっさい…声デカイんだよ。 かってに死人にするな。」 ミライは鳴き声で言う。 「…心配させんなよ…つか今どこににいる」 「今は東京B1区にいる。すぐ上にいくとこだ。」 そう言うと、急にミライの声が堅くなる。 「東京B…1…………おい!!ハルト!!すぐ上がってこい死ぬぞ!!!」 「は!?どういう意味だ!?」 ミライは慌てた声で言う。 「今ニュースで緊急速報があった!!シストが東京B1区を……」 その時、電話にテレビの音が聞こえる。 その音からはシストの声が聞こえた。 「もう一度言う…今から東京B1区の上の地域を東京B1区に落とす。」 ハルトは冷や汗をかく。 その時、突然耳が壊れそうになるほどの爆発音が響く。
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