LOSTエンジェ第四章 天使の姿の悪魔

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LOSTエンジェ第四章 天使の姿の悪魔

ハルトが家に戻ってから2日後…その日はフェスティバルがある日だった。 市内の道が人で溢れていた。 ハルトはアヤネやミライとフェスティバルに来ていた。 「上って人が多いんだ…にぎやかだね」 ミライは楽しそうに答えた。 「そうなのか?こっちじゃ結構普通だぞ…」 フェスティバルには外国の大臣や有名な企業の社長が見物に来ていた。 そのため、道には自衛隊やガードマン、空にはハリヤーが数機待機されている。 警備はかなり厳重だった。 フェスティバルは盛り上がり、パレードが始まる。 芸人や有名人がコントや歌を披露し、パレードは盛り上がっていく。 その頃、ハリヤーで待機中の兵士が空に何か飛んでいるのに気が付く。 「鳥…か?」 鳥はパレードが行われている広場の上空に現れ、パレードを上から眺めている大臣たちへ物凄い速さで落ちていく。 ハリヤーの兵士は鳥がパレードに近づいて初めて気付く。 「鳥じゃない……人だ!!なんだあれは!!」 その時、大臣から血が吹き出す。 そして血まみれの姿の大臣が、上にある見物台から降ってくる。 フェスティバルに来ていた人は、その無惨な姿を見てみんな悲鳴をあげ逃げにげまわる。 ミライとアヤネは人の流れに巻き込まれ、その場から離されていく。 そして鳥はパレードのステージの上に立つ。 ハルトは一瞬でその気配に気付く。 「シス……トなのか…?」 鳥は羽を広げ話す。 「生きてたかハルト、久しぶりだな」 その正体はシストだった。 「な…なんで翼が…」 「見てわかるだろ?天使の翼だよ」 「なんでそんな翼生やして平気でいられる!! 人間を捨てたと同じだろ!!」 「あぁ捨てたよ!だがな、オレは人間を捨てて神となる!! オレは特別なんだよ!!!」 「ふざけるな!何が神だ!? 神は人を簡単に殺していいのか!? 街を一つ壊してもいいのか!?」 「オマエには関係ないな! それより…あの時の勝負の続きといこうか!」 シストは刀を構えた。
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