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「雄のS!」
ともちろん、綾乃はまた泣き出してしまう訳だが、田中は自覚無しだ。
「すみません。泣かす気など全くなかったのですが…。」
つまり田中は天然疑惑付きな人間だと言う事だ。
しかし、素であんな風に言えるなんていろいろな意味で流石である。
「と、ところであの…子供の名前どうする?」
とりあえず、綾乃はそう言ってみた。空気を変えるために…。
「名前ですか?‘杏奈’でどうですか?」
ここでツッコミたい事が一つ…。
子供の性別わかんないのに…。って事を…。
「えっと…子供の性別って女なんですか?」
冷や汗たらたらでそう問うた。
「大丈夫です。私達の子が期待に応えない筈ありません!」
論理的な発言には聞こえないのだが思わず綾乃は頷いた。
「そ、そうですね。」
こうして仲直りは終わった。
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