90人が本棚に入れています
本棚に追加
/19ページ
.
バタバタバタっ🏃💦
「右京さん!」
「騒がしいですねぇ。これですか?亀山君」
右京さんは分かっていたかのように、新聞の一面トップを見せた。
「そう!それです!」
「…ポーカー食品メーカーの社長の娘誘拐、ライバルメーカーの社長逮捕…」
確認するように、右京さんが読み上げました。
「よくありがちかもしれないですけど…どうも引っかかるんですよ…これ」
「…奇遇ですね。僕も気になっていました。」
右京さんは持っていたティーカップの紅茶を、一口、飲み込んでから
「内容を確認しましょう。亀山君」
「はいっ」
───…
右京さんは、今日の新聞をまた見ながら言った。
「ポーカー食品のライバル会社は」
「バード食品です」
「そこの社長さんはどなたでしょうか?」
新聞をおいて、顔の前で指を組んで聞く右京さん。
「薔薇野木さんでしたっけ?」
亀山君が右京さんの表情をうかがいながら、おそるおそる聞きました。
「…薔薇野木さんはポーカー食品ですよ。バードは幅狩(ハバカリ)さん」
「…右京さん、からかってます?」
「まさか。僕は大まじめですよ」
その言葉に亀山君は不満そうにしました。
「でも…なんで幅狩さんが誘拐したんですかね?」
相棒─続く
最初のコメントを投稿しよう!