85人が本棚に入れています
本棚に追加
……決意
「何で助けたの?
見捨てておけば、自分は助かったのにさ」
大きな、大きな砂時計の上に、
偉そうに座って、足をブラブラ揺らして、
誰かが笑っていた。
「―誰?」
ここはどこ?
私は、学校帰りに、黒猫を見つけて、道路に飛び出して
そして、誰かが叫ぶ声が聞こえて、気付いたらここにいた。
「俺は『時』の番人。
この砂時計は世界の『時』間だよ」
これが?
世界の時間??
このお兄さん、何言ってるんだろう。
番人って?
――――変な夢。
「じゃあ、砂が全部落ちたらどうなるの?」
大分、下に砂がたまっていた。
確かにとてつもなく、大きくて、
わたしの知るどんな建物より大きいけれど。
「簡単だよ。また裏返すんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!