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「また裏返す」
自分で言っておいて、
『時』の番人を名乗る人は詰まらなそうにため息を溢した。
「『時』は死なないから、さ。
同じ歴史をぐるぐる回っているよ」
とても、
尊くて、
愚かな
時間を、ね。
「『永遠』に」
――永遠に?
「そんな永遠なんて、詰まらない。」
――要らない。
――結局、何をしても結果が同じ世界なんて。
「ねぇ、世界の『時』の砂ってどういう事?
わたし、本当に死んじゃったの?」
砂時計の上に座る男の人は嘲笑う。
「うん。そうだよ。
だって君、自分から道路へ飛び込んだじゃないか」
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