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私が帰るとき…何気なく丘を見上げた…
そこには1人夕焼けを眺める少年…
私は気づかないうちに少年の方へ足を運んでいた…
「アナタは何を見ているの…?」
少年は私にこう言った…
「僕には色がわからない…僕が見ているあの空は何色ですか?」
そう…少年は色が判らなかった…
この丘に立つ少年はただこの空の色をしりたかっただけだった…
私は少年に言ってしまった…
あの…少年の…嫌いな…言葉を…
「アナタ…学校では成績が優秀でスポーツもかなりできるんでしょ…?みんなアナタのことを天才って言ってるよ…」
少年はただ無表情のままで私に背を向けて言った…
「僕が天才か…みんなは何を見て言ってるんだろうね…」
そして…少年は…歩き去って行った…
これがアナタと私が初めて交わした初めての言葉…
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