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『あんまり…。』
「まぁ、あんまり思いつめんなよ。」
『あぁ…。』
「そうだ。タバコ吸いに行こうぜ。」
『いや、俺給食当番らしい…行かないとうるさいの居るから食後に行くよ。』
健太は啓一の言葉に吹き出しながら答えた。
「給食…あははは当番をマジメにやるんのかよ…あははは。まぁいいや。何かしらやってりゃ気も晴れるか。まぁ、頑張れよ。じゃあ食後…給食当番って、あははは!」
健太が体育館に向かうのをしばらく眺めて啓一は教室に戻った。
教室に戻ると席に白衣が置いてあった。
『早く来て。』
白衣を来てキビキビ動く裕子を見て啓一は吹き出した。
『な、なによ?』
『いや、お前…戦前のお母さんみたい。くっくっく…。』
啓一の言葉が余程的を得ていたのか皆が笑った。
『は、早く着替えなさいよ。』
『はいはい。』
啓一は面倒くさがりながらも白衣に着替えた。
「細田…なんだか白衣小さいからコントみたい。」
「四村健って呼んで良い?」
笑いながら理恵と美緒が話しかけてきた。
『…呼んだら今週の給食はエラい目に合うよ?』
眉間にシワを寄せながら威圧しながらも白衣のせいと発言のアンバランスさにクラス中が笑い出した。
2年の頃の啓一は悪くなり始めたばかりで学校中を敵に回すような行動ばかりしていた。
クラスメートはそんな啓一しかイメージが無かった為そのギャップに少し安心感を覚えて始めた。
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