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「いやほら、操れるっていってもちょっとだけよ!?せいぜい一秒前後とか……」
「だがお前がいなかったのは数日間。それはどう説明する?」
気持ちが切り替わったのか、スレイが顔を上げてそう問い詰めるとルナは真顔で首を横に振った。
「知らなーい。」
「予想通りの答えだ。まぁ……おそらくは法力の異常消費で何日か意識が無かっただけだろう。お前みたいに力を操るのが下手な奴によくあることだ。」
「(ちっくしょー……いちいち一言多いのよ!)」
ルナは言葉を発することなく鬼気迫る表情でスレイに訴えかけたが当のスレイはそれを見事にスルーして話を続けた。
「さて、無駄話はもういい。用を済ませる方が先だ。」
「用?っていうかここどこ?」
辺りを見回しながらルナはそう質問をしたが、ある記憶が甦ったのか顔を引き攣らせながらスレイを見た。
「さ、最果ての墓地……」
「知っているのか?」
「知ってるも何も一回来たことあるのよ!三年前に初めてルヴィと戦った後に気を失って気付いたらここにいたの!その時はアリューとかいう奴のおかげ……あ!?」
ルナはかつて自分を助けた人物が七天のアリューと同一人物ではないかと気付いて一瞬固まった。
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