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しばらくして、秀行たちが船に乗り込んだ。
横尾たちが秀行たちの視線を無視しながらいるものの、長谷川は悠然と座っている。それを達哉が見つけた。
達哉は長谷川を他人と見せながら長谷川の隣に堂々と座った。度胸はいるが、仕方のない理由がある。
座ってすぐ、達哉は小声で長谷川に話し掛けた。
「長谷川、オレだ。」
「なんだね?長尾君。」
「お前の今回のターゲットは誰だか教えてくれ。」
「私は殺しでも捜査でも、依頼人からの依頼通りにやってけばそれでいい。どんな大きな罪を担っちまおーが、私はできることさえできれば罪など惜しまない。」
「はっきり、忠告するぜ。」
「ん?」
「下手な殺しはすんなよ。」
「あんたこそ、余計なことに合気道使っちゃダメだぞ。」
やがて、船は港を離れた。
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