第29章~メイド様とモーニングコーヒー

3/3
前へ
/168ページ
次へ
「はい。伺いましたよ。」 あっさりと答える琴音。 「じゃあ…何故って…。」 「?…私は、ご主人様のメイドですよ?」 「そうだけど…いや、でも!」 「メイドが、ご主人様にタメ口なんて、許されません。」 「何でそうなるんだよ?!」 好きだと、愛してると…。 お互いに確認出来たのに、まだ曖昧な関係に甘んじるのか? 「何でも何も…。私は、ご主人様の彼女でも、恋人でも、奥様でもありませんから。」 無機質な返事。 「だって…。」 告白したぞ? 告白…されたよな? 「付き合いたいと、私は言いませんでした。ご主人様も、それを望まれませんでした。…そうゆう意味でしょう?」 付き合いたい? 言わなきゃダメか? 確かに言ってないけど…。 「…。」 「私と、ご主人様は、ずっとメイドと、ご主人様…。それでいいじゃないですか?」 「良くないッ!」 「…あまり、多くを望むと…。私は、失う事が怖くなります…。だから、いいんです。」 満足そうに笑う琴音。 「いや…。」 「お話は終わりです。さぁ、今日は学校でしょう?いってらっしゃいませ!」 強引に、俺の背中を押す琴音。 どうしたらいいんだ?
/168ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加