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「はい。伺いましたよ。」
あっさりと答える琴音。
「じゃあ…何故って…。」
「?…私は、ご主人様のメイドですよ?」
「そうだけど…いや、でも!」
「メイドが、ご主人様にタメ口なんて、許されません。」
「何でそうなるんだよ?!」
好きだと、愛してると…。
お互いに確認出来たのに、まだ曖昧な関係に甘んじるのか?
「何でも何も…。私は、ご主人様の彼女でも、恋人でも、奥様でもありませんから。」
無機質な返事。
「だって…。」
告白したぞ?
告白…されたよな?
「付き合いたいと、私は言いませんでした。ご主人様も、それを望まれませんでした。…そうゆう意味でしょう?」
付き合いたい?
言わなきゃダメか?
確かに言ってないけど…。
「…。」
「私と、ご主人様は、ずっとメイドと、ご主人様…。それでいいじゃないですか?」
「良くないッ!」
「…あまり、多くを望むと…。私は、失う事が怖くなります…。だから、いいんです。」
満足そうに笑う琴音。
「いや…。」
「お話は終わりです。さぁ、今日は学校でしょう?いってらっしゃいませ!」
強引に、俺の背中を押す琴音。
どうしたらいいんだ?
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