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「平井君♪浮かない顔をしてるね?昨夜、何かあったのかな?」
学校に着いて早々、環が俺に絡んで来た。
とても楽しそうに…。
「…お前こそ、楽しそうだな?鈴音と何かあったのか?」
何かあったりしたら、俺も琴音も、ただじゃ済まさないだろう。
「僕と鈴ぴーが?…何かって、何だよぅ~?」
環は薄笑いを浮かべ、俺の肩をツンツンとつついた。
「…。」
今の俺に…。
環のこの態度…。
殴ってもかまわないんじゃないかと思う。
許されるだろう?
「…。ねぇ、こっちゃんも君も、大きく勘違いしてるみたいだけど、僕と鈴ぴーは恋仲とかじゃないよ?」
「はぁっ?!」
あんだけベタベタと仲良くしていて、恋愛じゃない?
有り得ないだろう…。
「…よぉく考えてよ?僕は、こっちゃん一筋なんだよ?」
「はぁっ?!」
どこが琴音一筋だよ?
「鈴ぴーは、同盟を組んだ仲間ってゆうか、戦友ってゆうか…。利害が一致するから、一緒にいるだけで…。」
「意味が解らない。」
同盟やら、戦友やら、利害やら…。
どこをどう判断したら、そうなるんだ?
第一、鈴音の利益が解らない。
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