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「今日の御飯は何かしら?…はびこる凶悪犯罪を…退治しましょう!リボンに賭けて…。私のご主人様は、几帳面ッ!正義の味方…エンジェルメイド、琴りん参上ッ!」
「…。」
ツッコミどころが満載な台詞と共に、琴音は嬉しそうにポーズを決めた。
「ご主人様ッ!見て、見てッ!このメイド服…めちゃくちゃ愛らしい♪」
先日約束したメイド服を早速着用して、お披露目してるつもりらしい。
「お前、いくつだよ?」
正義の味方って、今時の小学生ですら、使わないんじゃないのか?
「20歳です…。あ~ッご主人様、女性に年齢を聞くなんて失礼ですよっ!」
琴音は頬をプクッと膨らませて言った。
「…今のキメ台詞は…琴音が考えたのか?」
今日の御飯とか、俺が几帳面とか言ってたよな?
「そうですよ!…てゆうか、琴音じゃありませんよぅ!…“琴りん”ですッ!」
自信満々に言い放つ琴音。
「小鳥?」
「“琴りん”ですってばぁ…。」
「…。」
どう反応するべきなんだ?
こいつが持ってた雑誌と言い、メイド服にこだわるところと言い、キメ台詞を臆面もなく言うところと言い…。
系統で行くと…こいつはその路線なのか?
「さぁて、メイド服も用意していただけたので、お仕事しちゃいましょうかね♪」
満面の笑みで琴音は言った。
「ま…待て。」
「はい?」
「琴音…今更だけど、一応聞いておこう…。」
「“琴りん”ですってばぁ…。」
随分とこだわるな…。
「…洗濯は、白い物は白い物だけで洗う事は知ってるか?」
「ご主人様のそうゆうところが几帳面だって言うんですよぅ。」
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